Waikikikiwi

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映画感想

Waikikikiwiの2018年映画ベスト10

Waikikikiwiです。私の2018年映画のベスト10なのですが、ブログを始めたタイミング的に見送ろうかと思っていたのです。出遅れた感もあるし。記事も1年書き溜めた感想の中から10作品ピックアップしてそれぞれの記事のリンクを貼れたら総括としてステキだろうし、だったら今年からにしようかなって。

しかし今日何の気なしに『映画秘宝3月号』を読んでいて、「あれ、これに便乗すれば出遅れた感は払拭できるのでは?」などと恐れ多いことを考えてしまい、やはり記事にしようと思い立った次第です。僭越ながら思い入れのある10作品を挙げていきたいと思います。

映画秘宝 2019年 03 月号 [雑誌]

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 *著名人らの年間ベスト10が特集されている映画秘宝3月号はいつも買っちゃう。

目次

2018年映画ベスト10

10.『アントマン&ワスプ

明るい!楽しい!アベンジャーズIWがお通夜みたいな結末を迎えた裏で、娯楽精神溢れるコミカルな痛快アクションの魅力が光ります。今作は体や物のサイズを自由に変えることが出来るヒーロー:アントマンが活躍する映画の2作目です。キャリーケースサイズに縮小した研究施設を巡り、ピム博士含む主人公一行と、ピム博士に因縁のある少女、そしてその他小悪党の三者が争奪戦を繰り広げます。ドの付く悪党が存在しないようなカラッと明るい作風とサイズの縮小拡大が絡んだ豊富なアクション構築が見どころです。こんな映画を1年に何本か劇場で見られたら凄く生活の質が上がりそう。

 

9.『ウインド・リバー
ウインド・リバー [Blu-ray]

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これはネイティブ・アメリカン居留地の雪山で見つかった変死体の真相をハンターの男とFBI捜査官が追っていくノンフィクション映画で、その地の抱える閉塞感や白人とネイティブ・アメリカンの確執等の社会的問題を随所で描きつつ、悲しみに向き合いながら生きる男たちの生き様を照らし出します。一触即発の緊張感漂う展開や、かっこよい銃撃戦の見せ場、そして勧善懲悪に振り切る清々しさも併せ持ち、社会性と娯楽性のバランスが非常によい作品でした。ライトに楽しめながら心の奥にズシリとした余韻が残る映画です。

私の感想はこちら。

waikikikiwi.hatenablog.jp

 

8.『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
フロリダ・プロジェクト  真夏の魔法 デラックス版 [Blu-ray]

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フロリダのモーテルで暮らす貧困の母子世帯の様子を清濁あわせてありのままに描いたような映画です。映画の中でもウィレム・デフォー演じるモーテルの管理人の優しさが強く印象に残っています。彼は決して管理人の立場を逸脱しないのですが、それでも母子の助けになれるよう接してくる人物で、その優しくありながらも社会的な責任は決してないがしろにしないような大人な距離感が魅力的でした。年輪のように刻まれた彼の顔や体のシワの一本一本が彼の苦労を物語るよう。ウィレム・デフォーベストアクトです。

 

7.『カメラを止めるな!
カメラを止めるな!  [Blu-ray]

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この作品は2018年物凄く話題になりましたね。単館公開からスタートし、低予算ながらも工夫を凝らした作りが口コミを呼び、それを皮切りに大ヒットのロングランを達成したわけですが、今思えばその「工夫で勝負する低予算映画」というプロモーションは、この映画の面白さを増幅させるようなマジックの一つになっていて戦略的にもとてもクレバーだったのかなと思います。(初見は前半の振りを「とはいえ低予算だし」というダブルスタンダードで見ることが出来るので)。構造的な驚きのある映画ですがそれを踏まえた上で2回目を見ても面白さは目減りしません。熱いドラマです。うまくネタバレせず紹介できたかな?

 

6.『パディントン2

パディントンとブラウン一家の冒険と交流を描いた『パディントン』シリーズの2作目です。前作でブラウン一家に団らんをもたらした彼は、今作では街レベルで人を繋いでいきます。パディントンに関わった人たちの間に自然と輪が出来ていく様子は実にピースフルで微笑ましい。クライマックスの怒涛の伏線回収は前作からばっちり踏襲。心を開けば脚もひらーく。また熊の腕力や体重を順番に観客にインプットしていくような納得度の高いアクション構築の順番も見事。やっぱりポール・キングは実力の高い監督のように思います。松坂桃李の吹き替えもものすごくおすすめ!

 

5.『ちはやふる -結び-』

競技かるたを題材にした青春ドラマ『ちはやふる』の三作目です。千年前から現代まで届いた百人一首に青春を掛ける若者たちの一瞬をさらに千年先にも届けたい、そんな気概に溢れたシリーズ堂々の完結作でした。「こいすてふ」「しのぶれど」の二つの句が読まれた背景が、そのまま登場人物のおかれた状況に一致する作りもドラマチックです。恐るべき百人一首愛。小泉監督は伏線の回収もものすごく巧みで、事前に必要な情報をさりげなくインプットしておき、後々回収する際には画一発でストンと落としてくれるので、見ていて気持ちがよいですね。まさか作品越しの伏線回収までしてくるとは。

 

3.『犬猿』『愛しのアイリーン

同率3位が2作品。どちらも吉田恵輔監督作品です。

犬猿 [Blu-ray]

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犬猿』は二組の兄弟姉妹の愛憎と三角関係を描いたブラックコメディです。血縁者を相手に感じるあの疎ましさの中に憧憬が入り交じったような不思議な感情が大炸裂。きょうだいあるあるです。自分と対称的な生き方をするきょうだいとの相容れなさには特に胸が詰まります。相手の愛情表現を受け入れると自分の生き方が否定されてしまうようなジレンマは苦しいですよね。芯を食った深刻な映画ではあるのですが、掛け合いが軽くてめっちゃ笑えるのが凄い。愛おしくて痛ましく、そして笑える傑作でした。
愛しのアイリーン [Blu-ray]

愛しのアイリーン [Blu-ray]

愛しのアイリーン』は入り組んでいて説明が難しいのですが、一言でいうならば幸せについての映画でした。恋に破れた失意から金でフィリピーナと国際結婚をした岩男、家族の幸せのために金で岩男に自分を売ったフィリピーナのアイリーン、岩男の幸せだけを願って"まともな"嫁を嫁がせたい岩男の母親のツル、3人の登場人物らがそれぞれに幸せを求め、一致しない利害に苦しんだり、相手に恨みを募らせたりします。愛のような暴力を交錯させたり、求めたり拒んだすれ違ったりもします。でもそんな中で不意に心が繋がったような瞬間が訪れたりもします。その瞬間がとても愛おしく感じる忘れがたい映画でした。幸せを願う気持ちだけはみんな本物。

 

2.『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

フィギュアスケータートーニャ・ハーディングの破天荒な半生を描いた伝記映画です。幼少期からの毒親との関係性や、配偶者からのDVと共依存、そしてナンシー・ケリガン襲撃事件の裏側などが語られます。この映画は構成に大きな特徴があって、後年の関係者のインタビューから当時の様子を振り返る形で物語が進みます。関係者それぞれの言い分がちょくちょく食い違うため、何が事実なのかは明らかにされません。それは"謎"というよりか、人が直面するリアルはどこまでも主観でしかないというメッセージのようでした。その上で自分の現実と戦い続けるトーニャ・ハーディングの生き様が感動的な映画です。人の数だけリアルはある。

 

1.『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFOREVER』
仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER オリジナル サウンドトラック

仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER オリジナル サウンドトラック

今作はこれまでのライダー映画とは一風変わったメタフィクション映画でした。今作の仮面ライダーは作中でもテレビ番組の登場人物であり、彼らはそのテレビ番組の虚構の世界と視聴者のいる現実世界とを行き来をします。そしてタイムジャッカーの歴史改編を阻止しようと戦いながら、自らの存在を問い直していくのです。

虚構を信じる人の思いがヒーローの存在を作り出すというこの映画のメッセージは、子供のころから平成ライダーと共に育ってきた私にとってこれ以上ないほどの贈り物でした。この物語で平成ライダーの歴史を締め括ってくれたスタッフの皆さんとその志には感謝以外の言葉がないです。文句なしの2018年ベストです。ありがとうございました。

 

終わりに

2018年は私生活の忙しさや体調の不安定さの影響で下半期の映画があまり見られなかったことに思い残しがあります。『アンダー・ザ・シルバーレイク』とか『へレディタリー/継承』とか劇場鑑賞したかったなぁ。とは言え無理をすると祟るので、今年もボチボチ自分のペースで映画を見ていけたらと思います。(近所のTSUTAYAなくなっちゃったのどうしよう…。)

ここまで読んでくださりありがとうございました。ではまた。

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